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どこかの偉い人がこう言った。”人が想像できることは、必ず人が実現できる”と。ならばゲームの世界だって、本のファンタジーの世界だって、リア充だって、全て人間の想像、妄想だ。
何れ、ゲームの世界が実現出来るのか。いや、出来ないだろう。限りがある。人はそれを常識という言葉に置き換える。この常識という定まらない範囲を脱することを人は、非常識と呼ぶことにしている。
ならば、俺の今の状況をどう説明するんだ。どう裏付けるのだ。夢か、夢なら覚めろ。頬を抓る、痛い。痛覚がある。
夢であって、夢じゃない。
紛れも無い現実だ。それでいて夢でもある。真の恐怖に囚われた時、人はそれを夢、悪夢だと言う。
正に、そうだ。希望も何も無い。現実、死、死、死。
思考が止まる。
コンタクトレンズを探す為、屈んで、目をつむり、深呼吸をし、次に目を開けたら
景色はホールに変わってるし、光源は幾つもの蝋燭に火が灯されているだけだし。何より目の前に、ご立派な大きな角を二本生やし、三つ目で大きな剣を両手に構えた巨大生物が立っているのだもの。
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