幼少期―1―

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家宅捜査により田口を押さえ込んだ警官、木元義樹(キモトヨシキ)は彼の部屋であるノートを見つけた。 田口本人が書いたと見られるそれらは古いものは茶色く日焼けし背は半分程破れて劣化がひどかった。 俺はその古びたノートに興味をもった。 ただ単に今回の事件関しての物的証拠になる という仕事上においてのそれであった。 また田口裕太という人間も関心があった。 なぜそう思うのかと問われればその理由を答えられないだろう。 俺自身なぜそう思うのか考えても答えが出ないのだから。
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