2.不可思議

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―簡単に心許せるほど純粋に育った覚えはない。                           小さいころ、施設にいた高校生ぐらいの人にいじわるされた時期があった。                                 いや、....もういじめに近い。                               俺だけだった。             そのせいで、みんなも俺のこと避けるようになった。                         でも....大兄だけはいつも話しかけてくれた。                                     それが.....辛かった。                                              同情してくれてるんだ。って、思ったから。                                         優しくて、明るくて、誰にでも好かれる彼には俺のことなんて何一つ理解できるわけがない。                           だから、....大嫌いだった。
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