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(これで・・・父さんの事がもっと知れる・・・・)
俺はより一層強く、本を抱きしめた――――
「あ!あったあった!
ハク!こっちに来てくれ」
貴族smileは何かを見つけたらしく俺に手招きをする
「あったって・・・何が?」
本を持ったまま貴族smileの方へ行く
「これだ・・・・」
何かを差し出してくる
「・・・・・・・?」
俺は貴族smileの手の上を見る
すると、それは葉っぱの形をした緑色の綺麗な石だった
「石じゃねーか、これがなんだってんだ?」
これが俺に見せたかった物なのか?
「君は葉占をすると聞いたんだけど?」
「するけど・・・、それとこれとなんの関係が・・・」
俺の頭の中は?マークでいっぱいだ
「これはね、植物の聖霊が宿っていると言われている石なんだ
ハク、ちょっと持ってみてくれないか?」
そう言って石を俺に渡してくる
「?・・・・い、いいけど」
俺は不思議に思いながらも石を受けとる
『・・・・みは・・・・・わ・・・しを・・・・・けて・・・・・れる?』
石を受けとると声が途切れ途切れに聞こえてきた
「・・・・は・・・・・?」
(なんだ?・・・誰が・・・)
「ハク・・・?」
石を持ってから動かない俺を心配したのか、貴族smileが俺の顔を覗きこむ
「クラネディアさん・・・あんたなんか言ったか?」
今のは貴族smileが言ったのかも知れないと思い、聞いてみた
だが
「・・・・いや?何も言ってはいないけど」
貴族smileの返答はその考えを否定した
「じゃ、じゃあ!
この屋敷に俺たち以外誰かいるか?」
「いるよ、使用人が」
それを聞いて安心した
今のはきっと、その使用人がどこかこの部屋の近くで喋っていたのが聞こえたんだろう
「なんだ・・・・そうだったのか」
「で、どうだい?その石から何か感じないかい?」
ほっとしていると貴族smileが少し興奮したような様子で聞いてきた
「・・・別に・・・―――――」
『サクハ・・・・タス・・・ケテ
キコ、エテ・・・ルンデショ?
サクハ・・・・・・・!』
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