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「・・・!?いま、名前を・・・・?」
朔刃と、今度は途切れ途切れではなく、はっきり聞こえた
そして、たすけてと
「・・・・一体・・・誰が?」
キョロキョロと辺りを見回す
しかし、当たり前ながら自分と貴族smileしかいない
「おい!お前は誰だ!
助けてってなんなんだよ!」
もう一度声を聞こうと、周りを見渡しながら声をあげた
「・・・ハ、ハク・・・?どうしたんだい?」
貴族smileが居ることを忘れていた
怪訝そうな顔で俺を見ている
まあ、当たり前の反応だ誰もいないのに喋りかけたりして、そんな奴は不気味だろう
「い、いや・・・・なんでも―――――」
『ワタシハ、イシノナカ
イシニフウジラレシモノ・・・
ココカラダシテ、タスケテ
・・・・・・・・サクハ・・・・・・!!』
「いし・・・・?・・・石!」
手元にある石を見る
「じゃあ、お前は植物の精霊・・・なのか?」
『ソウダケド、スコシチガウ
ワタシハショクブツノセイレイノオサ
フツウノセイレイデハナイ』
「精霊の・・・長・・・?そんな奴がなんで封じられ・・・」
疑問を口にしていると誰かが口をはさんできた
「ハク!精霊って・・・?
まさか、その石に精霊が宿っているって言うのは本当だったのか?」
貴族smileは目をまん丸にして興奮している
「あ、ああ・・・さっきから声が聞こえて
その声が言うには、自分は石に封じられている植物の精霊の長だって・・・・・
聞こえて来なかったか?」
精霊から聞いたことをまとめて教える
「いや、私には何も聞こえなかったが・・・」
貴族smileが静かに首を横に振る
「そう、なのか・・・」
『ソイツハワタシタチニツナガルチカラガナイ
ダカラワタシノコエモキコエヌ
ダガ、オマエハモッテイル
ワタシタチノコエヲヨミトレル』
「・・・・成る程・・・・
クラネディアさん、あんたがこいつの声を聞くことが出来ないのは
あんたがこいつらに繋がる力がないからだそうだ」
また、精霊から聞いたことを教えてやる
「そうなのか・・・」
それを聞いて貴族smileはガッカリしたようだが
そんなのどうでもいい
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