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皆それぞれ体を休めるために、貴族smileは自分の寝室へ
リーファは屋敷の薔薇庭園へ
そして俺は今客間のベッドに寝転んでいる
(俺なにしてんだろ
森は?皆は?
どうするんだよ・・・)
せっかく皆が俺を長にと推してくれたのに
俺は今、森を守らず
ふっかふかのベッドの上にいる
(皆は無事なのか・・・?
東の森の奴等が攻めてはこないか?)
皆の無事が気になって眠れない
(気休めだけど・・・皆のこと、占っとこう・・・)
ベッドから降り
部屋に飾られてあった花瓶に近付く
(紫陽花・・・まぁ、いいか)
一枚葉をちぎり口の前にかざす
「―――――北ナル森ノ厄ヲ示セ」
言霊を呟き、葉に息を吹きかける
(何も出なきゃ良いけど・・・)
じっと占いの結果が出るのを待つ
しばらく待ったが何も現れない
(――――・・・よかっ)
安堵しかけた時、葉に何かの模様が浮かびあがってきた
(っ!!??)
格子状の鋭い引っ掻いたような線
(これは・・・・・南の森の印・・・
なんであいつらが・・・!)
俺の治めていた北の森が一番仲良かったのが南の森なのに
それがそのうち、北の森の厄になる?
―君と僕は永遠に何があっても親友だ―
(あの言葉は嘘だったのかよ?レイゼル・・・・)
小さい頃から何をするにも一緒で、それぞれの森の人狼達の長になった時だって一緒だった
レイゼルのためなら命だってかけられる
それほどに大切な親友なんだ
「・・・・取り合えず、早く森に帰らねーと・・・・」
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