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side 三田 奏
生徒会室でつっきーが叫んじゃった日から、三日がたって。
あれからつっきーはどこか俺たち……というかきりのんを避けている。
あ、きりのんっていうのはかいちょーね。名字、霧野だし。
まぁそれはいいとして。
俺たちは新入生歓迎会の準備に追われていた。
風邪は治ったけどこの調子だとまた体調崩しそうだなぁ。
「あああーん!!おっわんないよ!こんなの!」
「むりだよー!!だってもう時間ないじゃん!」
「「なんか他の方法ないのー?」」
息を合わせて言うのは庶務の満寺梅、満寺桃ことうめたんももたん。
見た目はめちゃくちゃかわいいのに中身はなかなかブラックな子達だ。
「んん~そうはいってもなぁ。えっと、まずあれが届かないことには……」
「それならもう届いたぞ。これだろう?」
そういってきりのんは腕時計のようなものをとりだす。
「そーそーそれそれ!ちゃんと機能するかなっ……と」
きらきらと光るそれを腕につけてみる。
すると、ピロリンという音がして、ディスプレイに"三田 奏"と表示された。
そう。これは腕時計型新入生歓迎会用機器!
……って、それっぽい名前つけてみたけど、実際これはすごく便利なものなんだよね。
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