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そうこうしているうちに食堂についた。
「ん、光ありがとう」
光の方を向く。……ん?
光は翔をじっと見ている。
俺の手首を握る力を強くして。
「……光?」
「…………っあ……あ、ごめん、ボーッとしてた!」
俺の手首をパッと離すとにこりと微笑んだ。
「ね、あっちの席座ろ?日当たりよくてきもちーよ」
窓際の席を指差し俺たちに笑いかける光。
……さっき、表情が暗く見えたのは気のせいか……?
「おっすwwwいくかwwwwwwww」
席に座ると、テーブルのはしになにやらタッチパネルのようなものが。
「……まさか?」
「そ、これで頼むんだよー」
慣れたようにタッチパネルを操作する光。うわぁ、なんかすげぇ金の無駄遣い。
「僕ハンバーグにしよっと。二人は?」
「んー、どうしようかn…………ふぁっつ?」
値段が。
変だ。
なんでハンバーグが8000円もするんだよ。高級すぎんだろ!!!
「……あ、値段?大丈夫だよ、外部生はただだから!」
ただ……だと?
なぜだし。
「……あ、えっとね。ここの編入テストすごく難しいらしくて。それは知ってるよね?
で、なんか合格できた人はただなんだって」
なるほどわからん。
なぜ合格できたらただなんだ。
「まぁいいじゃんwwwwいい飯をただで食えんだしwwwwwwあ、俺うどんー」
翔はニヤニヤ笑いながら頼む。なんて楽観的。
……俺も頼むか。
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