5.告げられない秘密により。

5/8

686人が本棚に入れています
本棚に追加
/118ページ
まずは翔が起きるのを待つしかないよな。 …………ひとりにして、か。 一人になんかするわけねぇだろ。 どうみてもそばにいてほしい顔してたぞ。 手には包帯巻いてて、顔は青白いうえに涙のあと。 ……ずっとニコニコして意味わからんこと言ってた翔には見えない。 あの笑顔、嘘だったのかな。 変なやつだけど、俺は友達だと思ってるよ、翔のこと。 入学してすぐ知り合ってさ。 いや今も入学してすぐだけど。まだ一週間もたってないけど。 それでもさ、翔のことは友達だと思ってるし。 お前は俺のこと友達だと思ってくれてねぇのか? ……。 「………………別にお前が心配するほど回りは酷くねーよ」 眠っている翔に話しかける。
/118ページ

最初のコメントを投稿しよう!

686人が本棚に入れています
本棚に追加