6.王道転校生により。

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あれから、三日たった。 翔は何事もなかったかのようにまた意味のわからんことを話している。 ……ただひとつ、変わったことと言えば。 「うええええええ!!!月夜あ!!!切りたい、切りたい切りたい」 「落ち着け落ち着け。ほら、よしよし」 自分を傷つける前に俺に言ってくれるようになったこと。 そしてその衝動は頭を撫でれば落ち着くことが判明した。 「うう~、ありがとう……落ち着いた」 えへへ、と笑う翔。 そういえばあれ以来、俺の前で気味悪くニコニコ笑うことはなくなった。 あ、いや、男同士のあれこれを見てるときはそーゆー笑い方するけど。 少しは信じてもらえてるんだろうか。 正直この間は本当に衝撃受けたからなぁ……。 「月夜、ねぇもっと撫でてよー」 「はいはい」 ……あ、もうひとつ変わったことあったわ。 「気持ちー、えへへへ」 翔が俺にたいしてものすごく甘えるようになったことだ。
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