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「あ、のっ、離してくださ……」
「かわいい!!」
副会長はより強く抱き締めてきた。
……これは、おじさんに怒られるな……。
――俺には、三つの秘密がある。
一つは、さっきも言ったように族の総長をやっていたこと。もうやめたけどな。
二つ目は、俺のおじさんがこの花ヶ丘星流学園の理事長をやっていること。
おじさんっていうよりお兄ちゃんって感じだよなぁ、あの人。
その事がバレたら色々と危ないらしいので、名字を少しいじっている。
何が危ないんだろうか。
そして三つ目は……
少しだけ、変装していること。
目が隠れるくらいまで長い髪(カツラ)に、デザインはかっこいいがどこかガリ勉っぽいメガネ(だて)……。
母さんが「普通の王道とは一味違う王道にするのよ!萌ゆる!!」とか言っていたけど。よくわかんね。
とりあえず、これが俺の秘密だ。
この学校でやっていくために、全部がバレないようにしなくてはならない。
今だって正直この副会長ぶっとばしたい。
でもそんなことしたら副会長可哀想だし……。
下手したら総長だったってことバレるかもだし。
「ハァハァ……いいにおい……夜道……」
「……!?」
……ごめんなさい……。
ぶっとばしちゃいました。
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