686人が本棚に入れています
本棚に追加
/118ページ
今日の授業をすべて終え。
今は寮の共同部屋で翔と一緒にいる。
「食堂イベント、今日なんでなかったんだろー。生徒会と転校生の絡み、重要なのに」
翔は俺に寄り添うように座りながら愚痴を吐いている。
「生徒会、今日は新歓やらなんやらの準備じゃなかったか?」
そう、もうすぐ……というか二週間後に新入生歓迎会がある。
その準備で、生徒会は忙しい……らしい。
「ちぇーっ」
すりすりと頭を寄せてくる翔。くそ、かわいい。
……あ、聞きたいことあるんだった。
「なぁ、翔。転校生……桜ヶ丘くんになんか言われた?」
「……?なんで?」
翔は首をかしげて聞く。
「いや……翔、なんか桜ヶ丘くんには本当の笑顔見せてたみたいだったからさ」
そう言うと翔はものすんごい笑顔になり、言った。
「えへへ、気づいた?あのね、俺の偽笑いに気付いたの、夜道!」
え。
にせわらい……?っつーか、翔の嘘の笑顔に?
しかもなんか名前呼びしてんだけど。
最初のコメントを投稿しよう!