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俺たちはいつものように遊んでいた。
大輔の家で、皆でゲームをしていたときだった。
「っしゃぁー!勝ったー!」
「うわ負けた!くっそ、翔強いな」
「このゲームでは負けない自信あったしな」
にこにこと笑いながらゲームをしていると、その場にいた一人が呟いた。
「……おい……翔……それ……」
「え?」
俺の座っている座椅子の下に、パックリと割れたゲームのソフト。
それはつい最近大輔が金を貯めて買ったと喜んでいたものだった。
「あ……」
「おい……翔。何してくれてんだよ。弁償してくれんだろうな」
いつも温厚で、優しかった大輔が俺をギロリと睨み付けてきた。
その時の俺は、割ってしまったことをあまり重大にとらえていなかった。
「あ、ははっ!ごめんって。また買えばいいじゃんか。中古で安く売ってるだろ」
その一言が、大輔を怒らせた。
「ふざけんなよ?高かったんだよ、これは。お前さ、ちょっと調子のりすぎなんじゃねぇの」
「え、と、だからごめんって」
「うっせんだよ!」
その場にあったコップを叩き割る大輔。
大輔がクラスで大きな権力をもっていたのは、これが理由だった。
キレたら手をつけられず、敵はとことん潰す。
……今まで味方だった人が、全員敵になった瞬間だった。
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