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いじめはなくなったけど、俺は一人になった。
誰にも見向きもされず。
だからといって何かされるわけでもなく。
何故だろうか。
俺はそれがいじめられていたときより辛かった。
大輔と友達になる前に戻っただけじゃないか。
毎日暴力を受けるよりかはましだ。
そう思っていたのに、手首の傷は増えるばかりだった。
そして気付いた。
いじめられているときは、『俺』という存在をみてもらえていた。たとえそれがどんな感情だとしても。
でも、今は?
誰にも見てもらえない。
誰にも認められていない。
誰にも存在を肯定してもらえない。
それが恐ろしかった。
『俺』という存在が消えてしまいそうで。
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