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扉を開け、適当な席に座る。
「俺月夜の隣」
「僕月夜の隣」
光と翔がほぼ同時に言う。
……そしてめちゃくちゃにらみあってる。
「……二人とも隣にくればいいだろ。席広いんだから」
席はファミレスとかのソファーみたいになってて、一列に五人は座れるくらい広い。
俺が真ん中に座ってその両隣に二人が座れば解決だな、うん。
……そんなに二人とも俺の隣がいいのかよ。
「んじゃ俺は夜道の隣に座ろっかなー」
爽也がニコニコ笑いながら言う。
「……チッ。はしっこならどこでもいい」
はしっこ、とか。なんか流紀かわいい。
「じゃあ俺通路側に座るよ。流紀壁際でいいか?」
夜道がなんだか楽しそうに言った。かわいい。
だから別にタラシとかじゃねーからな。
「……あぁ」
流紀は下を向き、不機嫌そうに話す。
なんでちょっとキレてんだ、こいつ。
「さ、てと。皆なに頼む?」
爽也が慣れたようにタッチパネルを触る。
「俺オムライス」
「俺うどん食うわwwwww」
「僕ハンバーグ」
「……サラダだけでいい」
「俺はそばにしようかな」
「俺天丼」
上から夜道、翔、光、流紀、爽也、俺。優柔不断なやつとかいなくて助かるな。
爽也がちょうど皆の分を頼み終えた、その時だった。
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