8.王道イベントにより。

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「え、と……こうずれば!!わかるかな?づっぎー……げほぁっ」 咳をしながらメガネとマスクを外す謎の人物……って、こいつ! 「………………………………誰?」 やっぱわかんね。なんか見たことあるイケメンだけど思い出せないし。 「うわ……ひどいよづっぎー……げほっ、俺、三田奏だよ……生徒会会計の……ごふっ」 あああ!!なんかいたなそんなの! 奏様(笑)だ、奏様(笑)。 「……三田、先輩?なんすか。俺に用ですか」 抱きつかれてて天丼食えねぇんだよ気付けや奏様(笑)。 「あ、え、と……。よ、用ってほどじゃないんだけど……げほっ、づっぎー見えたから……話したいな、って」 顔を赤らめて言う三田先輩。 ……ん?なんかかわいいぞ。 「三田先輩。さっきから咳してますけど。風邪ですか?」 そういうと、目を泳がせて小さく頷いた。 「新歓の……げほっ、準備してだら……体調崩しちゃって……」 すんげー鼻声。大丈夫か? 「……熱はないんですか」 ぴとっと三田先輩のでこに手をくっつける。 ……うわ、あつ。絶対熱あるじゃん。 三田先輩をちらっと見ると、さっきより赤い顔になっていて。 「う、え、ちょ、つ、づっぎー……あの、えと、あの……」 かああ……とどんどん赤くなる先輩。 ……無自覚なわけじゃないけどさ、これって風邪なの?照れてるの?
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