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side 霧野 凌
神田が出ていった扉を眺める。
……さっきから、にやけがおさまらない。
「バ会長。気持ち悪いですよ」
雫が悪態をついてくるがどうでもいい。
そう、ついに話せたのだ、神田月夜と。
……あの、超Sっぽい雰囲気!!
はじめてみたときから奴隷にしてほしいと思っていた……!
何を隠そう、俺はマゾなのだ。とても。
自分で言うのもなんだが、俺は昔からMっ気があり。
叱られると喜び、叩かれると嬉し泣き。
そういうことを察してか、誰も俺のことを叱らなくなってきた。
……というか、叱らないことがお仕置きになっていた。
中学校からこの学校での生活を始めた俺は、ずっと探していた。
……俺が満足するまで虐めてくれるやつを!
その為に、生徒会長にまでなった。我ながらすごいと思う。
そして、もう見つからないと諦めかけていた高3の春。
そう。見つけたのだ、神田月夜を!!
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