9.驚愕の事実により。

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side 霧野 凌 神田が出ていった扉を眺める。 ……さっきから、にやけがおさまらない。 「バ会長。気持ち悪いですよ」 雫が悪態をついてくるがどうでもいい。 そう、ついに話せたのだ、神田月夜と。 ……あの、超Sっぽい雰囲気!! はじめてみたときから奴隷にしてほしいと思っていた……! 何を隠そう、俺はマゾなのだ。とても。 自分で言うのもなんだが、俺は昔からMっ気があり。 叱られると喜び、叩かれると嬉し泣き。 そういうことを察してか、誰も俺のことを叱らなくなってきた。 ……というか、叱らないことがお仕置きになっていた。 中学校からこの学校での生活を始めた俺は、ずっと探していた。 ……俺が満足するまで虐めてくれるやつを! その為に、生徒会長にまでなった。我ながらすごいと思う。 そして、もう見つからないと諦めかけていた高3の春。 そう。見つけたのだ、神田月夜を!!
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