天才が当たり前の世界で

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「むぅ、お前が隣か。名前は確か……」 「カガリ=オウギだ」 「そうか。私とお前は隣同士らしい」 冷たい印象のあるファーニアだったが、まさかこういった挨拶をしっかりとこなすとは。 意外だ。 「父から聞いた。寮ではまず隣の部屋の人に挨拶をするとな」 どうだと言わんばかりに胸を張るファーニア。 「………それはわざわざ」 ファーニアとの印象に若干のギャップに驚かされているものの何とか返事を返すことができた。 「では今日はこれで失礼する。あと私のことはミズホと呼んでくれ」 本当に挨拶だけのようですぐに自室に帰って行った。 ………本当にお隣かよ。 まさか五大貴族のうち4人と知り合いになるとは、世界って狭いな。 (ご主人、お疲れのようですね?) 「あぁ、今日はもう寝るよ。」 今日は疲れた。とりあえず昼寝して明日の疲れを残さないようにしないとな。
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