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「そんなことない!!」
普段の大人しいヒビキからは想像出来ない大きさの声が響いてきた。
「カガリ君は私よりも!……誰よりも強いよ!!」
「妄言だ」
2人でサヤカを倒そうとする人間を誰が強いと言うんだ。
「違う!」
「………カガリ。もう我慢の限界だ」
「おい!?」
痺れを切らしたミズホが俺の答えを待たずにヒビキに駆けて行く。
「ウォール、今のお前は私達の邪魔にしかならない」
駆けた勢いそのまま右腕を振り絞り放った。
「“リフレイン”」
しかし、ミズホの拳はヒビキの見えない壁に阻まれてしまう。
「ファーニアさんだっけ?」
「あぁ、お前と同じ五大貴族だ」
「そう。悪いけどあなたが邪魔。私はカガリ君の声が聞きたいの話している途中なの」
普段の人見知りのヒビキとは違い、明らかにミズホ相手に嫌悪感を抱いている。
もしかしてヒビキ
「「キレてる?」」
サヤカも同じ考えに至ったようで同時に呟いていた。
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