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「当たり前だ。今までのウォーミングアップ、肩慣ら…ゴホッ」
見栄張りすぎだろ?
口からも血が出てるぞ。
「もう私も迷わない……カガリ君の覚悟を思いを知れたから」
こちらを見ずにそう言って歩くヒビキの顔は多分ミズホと同じ力強い瞳をしているんだろう。
「カガリ、私達の戦いはここまでよ。あなたが生み出したこの技でね」
刹那。
周囲を取り巻く雰囲気、肌で感じる空気全てが変わったのを感じた。
「このタイミングを見逃すかよ!」
わざわざ相手が作ってくれた隙だ。ここは大いに利用させてもらう。
「“ライジング・ファスト”!」
雷属性の高速移動。
直線しか出来ないのがネックだが、今この瞬間においては一秒でも速く相手に辿り着かないといけないんだ。
目標はペンダント。
それさえ壊せば俺の勝ちだ。
俺の刀による突きが速いか、それともサヤカの魔法の方が速いか。
俺の視界が眩い光によって遮られた。
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