過去より…

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更に数日 慎「ミュカレちゃん、神社の裏手に畑が有るんだけど、霊緋と一緒に野菜穫ってきてくれないかな?」 ミュカレ「はい!」 慎「ん、良い子良い子」 撫でてみたり ミュカレ「あ…う……」 おぅ赤い、やっぱ恥ずかしいか… 霊緋「ハクレイサマ?」 サッと手をしまう 慎「…や…やぁ霊緋…何か?」 霊緋「ミュカレちゃんが遅いので来たんですよ」 慎「…ははは」 霊緋「じゃあ、行きましょうか、ミュカレちゃん」 ミュカレ「はいっ」 慎「…いーねぇ。あの子も慣れたみたいだし……」 最初と比べると彼女は随分と明るくなった。どうやら外であったことは振っ切れたのかな…? そう思いつつ私は山を降り人里に酒でも買おうかと向かうのだった 「お!良い酒出来てるよ!」 慎「お?どれどれ……ふむ、確かに良いね。前より腕上げたかい?」 「博麗様にそう言われるとウチの株も上がるってもんだ!」 慎「ハハハ、そうか。じゃあこいつ買ってこう。店主、また来るよ」 「はいっ毎度ありー!」 慎「久々に良いものを見つけた…これなら霊緋も喜ぶだろう………ん?……またお前か」 紫「あら酷い」 全く… 慎「何の用だ、酒は渡さんよ」 紫「そんなに物欲にまみれてませんわよ私ー」 慎「そうか、で?何の用か答えろ」 紫「答えさせなかったのは貴方でしょう?用事は、あの日に来た少女の事よ。……あの日、黒い外套の奴らが外から無理やり結界をこじ空けようとしたのよ…小さな穴程度だったけどね。その時、外套の奴らに穴へ落とされたのが、あの少女。間違いなく、目的を持って、でも半強制的に落とされてきたのね。」 慎「…その外套の奴らとは?」 紫「分からないわ、でも怪しい宗教団体」 慎「……帰ったら聞いてみよう」 紫「そうした方が良いわね…何かあってからでは遅いわ」 慎「あぁ…。……?」 ポツ……ポツ…と音がして頬が濡れる。 雨だ……直ぐに雷まで鳴り始めた。 いきなりだな全く 慎「すまんな、もう帰る」 紫「分かったわ…じゃあね」
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