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あの日はやけに雨風の音が部屋に響いた。その日、私と霊緋は神社で暢気にお茶を啜っていた物だ。
ピシャッ! ゴロゴロゴロ…
慎「ひっどい雨だなぁ…ここまでのは久し振りだぞ…」
霊緋「そうですね…。とても気味悪い天気…ちょっと外閉めてきますね…」
慎「あぁ」
慎「本当に嫌な天気だなぁ……ん?今、何かが結界を突破した…?
一体どういう…「博麗様!」どうした!」
霊緋「あの…外に…人が倒れてました」
慎「……はぁ…」厄介な事だ
雨の日の奇妙な訪問者はまだ若い少女であった。といっても、殆ど降ってきたに近い。
この少女はあろうことか私の結界を無理やりに越えて落ちてきたのであった
だが、気になったのはそこではない。
この少女は間違いなくこの辺の者ではなく、日本以外の…西洋の者である事がわかった。
判断はとても簡単だった。 銀髪である事、そして格好だ(幻想郷には日本名でも緑髪や金髪や銀髪、果ては青までいるが、それは例外…だろう)
少女は見事に気絶していた。まあ、落ちてきたのだから当然と言えば当然か…
雨が止み、日が真上に昇る頃、やっと少女は目を覚ました。
?「……ん…う…」
霊緋「…あ…、博麗様ー。目を覚ましましたよー!」
慎「…おーぉー…起きたかー?…ふあ……」
霊緋「あらら…、博麗様も寝てましたか…すいません」
慎「いや…いいよ別に……」
?「……あの、ここは…」
慎「…あ、あぁ。此処はだね」
霊緋「博麗神社です。貴方、雨の夜に境内に倒れていたんですよ」
?「…そうですか。…」
幸い彼女には記憶があった、外で出回っているSF小説の様に、いきなり現れてしかも記憶障害、なんて事は無く、一人ほっとしたものだ。
彼女はミュカレ、と名乗った。
何故こんな所に来たのかを聞いたのだが、言いたくないらしく、口を固く閉ざしていた。
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