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石の発見は確かに、地球に変化をもたらせた。しかし、それは良い変化だけではなかったようだ。軍事転用が可能だと分かると、石の価値はますます高まり、人々は石を求めて星を採掘し続けた。その様は、アメリカのゴールドラッシュの時代を再現したかのようだ。当然のことながら、治安は悪化した。誰もが、石を欲していた。
欲望は欲望を呼び、その星を覆った。殺し合いなど、日常茶飯事となり、皮肉にも、その星は危険な星として認識されるようになった。
「いやいや・・・。実に面白い」
グーム星人で言えば、中年ぐらいになる男性が画面に映る星の様を見て言った。
グーム星人が地球人に譲り渡した星の様子は、二十四時間無料で星中に放送されていた。グーム星人の誰もが、その番組に夢中になっていた。普通の番組では味わえない鮮烈さが、そこにはあった。
「あ、人がまた死んだ」
画面に映る地球人が、誰かに撃たれて一人死んだ。その様子を見て、楽しそうにグーム星人は酒を口にした。
「それにしても、すごいアイディアだな。星、そのものを観賞用にしてしまうだなんて」
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