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俺こと羽生田 樹は今、全長5mの門の前にいる。
この門の向こうにあるらしい凰呀学園に転校することになった。
経緯を説明するために先日のあの日に記憶を戻そう。
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俺の高校は後一週間程春休みがあり、すでに学校が始まっている幼馴染と違いゴロゴロとベットに寝ろがっていた。
そこに部屋の扉をノックする音が響く。
「ユウくん?ちょっといいかしら?」
そう言って入ってきたのは母親だった。
「どうした?母さんが部屋まで来るのは珍しいな」
「そうかしら?まあいいわ、今日はちょっと大事な話よ」
そう言いながら母さんは俺の勉強机にある椅子に座る。
俺も起き上がってベットに座った。
「実はついさっきお父さんの海外転勤が決まってね、私もそれに付いていくことにしたの。出発は2日後」
「随分急な話だな」
俺がそう言うと母さんは苦笑を浮かべながら続けた。
「着いてきても良いし、日本に残っても良い。どうしたい?」
俺は少し考えてから口を開く。
「日本に残ったら俺どうすんの?」
羽生田は結構有名な財閥の1つ。
日本で1,2を争う大きさだ。
父さんはそこの次男。
要するにうちも金持ちというわけ。
そんな人の家は凄く広いわけ。
流石の俺も、そんな所に1人で住みたくはねえよ。
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