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地上から
静まり返った肉体を
どうしようもないと駆り立てて
自分のした事を振り返る
知らない間に人は月に行っていた
偉いかどうかと貴賎の差
そんなモノに興味を示していたら
人は宇宙に飛んでいた
長い雨は止むのだろう
鳥の声にハモって
ライトのスイッチオン
雲の上のイメージができず
無重力も言葉しか判らぬまま
いつしか宇宙旅行が煽られる
光って消える一瞬を見たくて
夜空ばかりを見ていた
宇宙人と地球人と日本人
全部同じ人で違いは呼称だけと
こぼした珈琲が宮沢賢治に染みていくのを見て気付く
銀河鉄道は地上を走っていた
無限の空に有限の視界
無限に意味がないと呟く
シリウスと明星が輝きを増す
月並みだけどロケットに憧れた
宇宙に行きたくて財布を覗く
小宇宙のキーホルダーが揺れ
カオスが中に入っていた
きっとこれからビッグバン
そんなフレーズが浮かび
一人静かに笑っていたら
飛行機の爆音が通り抜けた
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