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太宰治の小説って、暗いものが多いよね。
それも、単に暗いんじゃなくて、滑稽で、哀愁の漂う暗さ。笑いながら泣いている暗さ。
ただ、太宰治が凄いのは、暗くても救いになっているというところ。
『人間失格』を読んでいると、同じような暗さを抱えている人間がいて、仲間を見つけた気分になって、でも自分より酷い人間だったりして、それが反面教師みたいになったりして。
文字が叫んでいるような明るい小説を読んでも得られない安らぎを見つけられる。それが太宰治。
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