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「あ、そうだ。
俺の名前、アースって言うんだ。神様じゃなくて、アースって呼んで」
「えーと、アース?」
「うん!」
伊呂波が戸惑いながら名前を呼ぶと、アースは嬉しそうに頷いた。
その時、伊呂波の目には、耳としっぽが見えていたそうだ。
「(ワンコ萌え~!!)」
「それで、いろはっちはどんな力が欲しい?」
「もしかして『いろはっち』は固定だったり?」
「いろはっちはいろはっちだよ。
黒子っちみたいでいいじゃん」
「黄×黒派です」
「俺もだよ!同じだねー!
あと、俺緑○好きなのだよ」
「私も好きなのだよ」
「て、話ズレてる!?」
「サーセン、ということで」
「どういうことで!?」
「可能性を無限大∞にしておくれ」
「?」
アースは意味が分からなかったのか、首をこてんと傾げている。
「えっとだねー。つまり、どこまでも強くなれるよう上限無くしてくれってこと」
「ああ、成る程。
いいよ、他には何かある?」
「うーん、じゃあ、病気にならないようにして。
あと浄化の力みたいなのが欲しい。やっぱ清潔でいたいじゃん?」
「うん、分かった。
病気の方は完全には無理だから体調悪くなっても風邪くらいにとどまるようにしておくよ」
「風邪かぁ。まあ、そんくらいならいいよ」
「他には何かある?」
「うーん、あ、錬金術!!
錬金術が出来るようにして、あと、その知識が書かれてある本が欲しい」
「本?頭に直接入れるのじゃ駄目なの?」
伊呂波の感覚的には力は欲しいがなんの努力もしないというのが嫌なのだ。
先程の可能性無限大についても似たようなものだ。
努力次第で何処までも強くなれる。
現実では限りがあって、なかなかそうはならないが、この能力があれば、その理論が成立することになる。
「なんかそれはやだ。自分で勉強するから本でいい。
あとね、四次元ポケットみたいなのが欲しい!」
四次元ポケットと言った瞬間一見黒に見える伊呂波の灰色の瞳がキラキラと輝いていた。
某青いタヌキ…げふんげふん…猫型ロボットが所持している物だが、伊呂波は幼い頃から四次元ポケットが欲しくてたまらなかった。
きっと中には夢と希望がいっぱい詰まってるんだ!と本気で信じている。
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