叶わずの詩集

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  *唇に指先*  しっとりと生暖かな  薄紅色の唇が  指爪に  そろそろと落とされる  灼熱の石を心臓に打ち込まれたような  氷の柱を胸に差し込まれたような。  瞬きほどの出来事で  あなたにはたわいのないことだった。  私には世界の始まりの時だった。image=470872522.jpg
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