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「………っ」
「お前、そういうとこ頑固だからな。どうせ俺がなに言ったって無駄なんだろ……?」
うっ……図星すぎて言葉に詰まる。
「ごめん…」
結局、俺は和史に謝ることしかできなかった。
一方和史は、深くため息をついて、俺を見据えた。
「わかった……でも俺は、相沢のこと認めねぇからな。もしあいつが咲夜に何かしてみろ……お前が何を言おうが、俺は相沢をぶっ潰す」
和史は虚空を睨んで、吐き捨てるように言った。
いや、もしかしたら、そこにはいない相沢を睨んでいたのかもしれない。
とにかく、和史の瞳は、見たこともないくらい暗く陰っていて。
たまに和史もこんな風にゾッとするオーラを放つことがあるが、その日は特に怖かった。
和史も、俺の知らない一面を持っているのかもしれない。
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