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「まぁシェーラから見たら当然でしょ。それより、外見に行かない?」
「え、気にしなくていいよ?マオくん疲れてるんじゃない?気使わなくていいよ。」
「僕が見に行きたいのっ。ほら、行こ?」
マオは変わらず優しかった。
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★
「おーいしー!」
「シェーラ、すっごい庶民的だね…。」
「貴族暮らしが性に合わないだけよ。」
今、私が食べてるのはナッツを油で揚げて砂糖をたっぷりまぶしたもの。これがびっくりするほどおいしい。
さらに、一度してみたかった買い食いってものを出来ただけで嬉しい。
おいしいし、楽しいし、隣にマオはいるし、最高!
幸せってこういうことを言うんだと思う。
「それよりお金で買うところ見れて感動!初めてお札以外のお金みた!」
「えっ、そこ~!?あっ!そう言えばシェーラ、家出のときお金持ってきたの?」
「うん。城の金庫から袋一杯に詰めてきたけど…。」
自分の城のだから泥棒にはならないし。
ただ、お金の価値がわからないからどれだけ持って来たかわからないけど。
「…それ、かなりの大金だよね?」
「わからないであります!だから足りなきゃまずいと思って持てるだけ持ってきた。」
「ていうかさ、そんな大金家に置いとくぐらいなんだから警備とかすごいんじゃないの?」
「そりゃすごいよ。けどミルに手伝ってもらったから楽勝楽勝♪ミルならみんなノーガードだから。ねっミル。」
「わん!」
「…ミルって万能だね。」
ホントにミルって頭いいよねー。
ウチのミルが一番だよ。
「もしやと思うけど、ちょっと見せて。」
「あ、うん。」
「ストップ!出さないで!僕が覗くから。そんな大金見られたら…。」
「あ、そっかごめん。はい。」
「…!?…。」
「何!?その無言の反応!?」
「い、いや…これを平気で取ってくるシェーラって怖いなぁって思って…。」
「そんなに?…そうなんだ。どの程度のお金なの?他のお金は何があるの?」
「そこから!?」
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★
「ただいま♪」
「あ!おかえり!どこ行ってたの!?心配したよ?先帰ったかと思ったらいないし、行き違いになってもいけないから探しに行けないし、暗くなって来てるし…。まぁミルが一緒だから大丈夫だとは思ったけど。」
はぐれたんじゃなくて私が撒いたんだけど気付いてないわね…よしよし。
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