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「やっぱり駄目だったわね。」
「わん。」
「ミルでも明日が何の日かわかるのにねぇ?」
私のことなんてどうでもいいのよ。昔からそう。自分さえ良ければそれでいいんだから。
お父様だけじゃなくて、アリアも…。
いや、アリアは論外か。
私が一方的に嫌いだから、そう思うだけって思いたいのに…もう確信がついちゃった。被害妄想ってだけで終わって欲しかったな…。
今回は、考え直してあげる最後のチャンスだったのに、それも棒に振った。
しかも用件は釘刺しだけ。
釘を刺すってことは、私って信頼されてないのね。
お父様は私のこと何もわかってない…。
☆ ★ ☆ ★ ☆ ★
マナーを見させてもらうって言うわりにお父様は同席していない。アリアと私だけ。何それ。
「シェイラ。お行儀が悪いわ。そんなので今までどうしてきたのかしら?明日は大事な客が来ると言いましたわよね?」
「申し訳ありません。」
「しっかりしてちょうだい。貴方はエメリア家の跡取りなのよ?私はあなたの母親なの。恥をかくのは私なのよ?」
はい、出ましたー!!親でもないのに母親面ー!!
え?貴方、何様?いや、本気で。それ冗談でしょ。笑えないけど。
どう考えても貴方が言える立場じゃないでしょ。頭悪いの??
ちょっと前まで伯爵家だった癖に、母親面するなよ。
貴女なんか何があってもお母様とは呼ばないって心に決めてるから。
人の行儀をとやかく言うんだったら自分の変な話し方直したらどうなのよ?上流英語。貴方の話し方の方が『恥じ』なのではなくて?
そのくせ、エメリア家の跡取りぃ?自分の親でもない人に言われたくないんだけど!
それに私は姫に生まれたくて生まれたんじゃない。
全部お父様が悪いのよ。お父様が王じゃなかったら私は幸せに暮らせた。絶対。
普通の家の子に生まれたかった。こういう時つくづく思う。
みんなに望まれて生まれてきたかった…。
「はぁ…子供のしつけなんて出来ていて当たり前なのに…。」
はぁ!?何で私が悪いのにお母様の悪口まで言われなきゃなんないの!?
まぁ私も悪くないけどね!!
子供いじめて楽しんでるあんたなんかに言われたくないわ!
ちょぉーっとお肉を大きく切りすぎただけで、何でお母様の悪口まで…!
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