3: Intimate friends and acquaintances

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1 「うわぁ!人がいっぱい!前の街より多いよ!!」 「わん!」 ミルも喜んでる。 「これこそはぐれたら絶対会えないねー。」 「今回はマオの思い通りにはさせないわ。ほらっ早く宿見つけるわよ!」 マオに振り回されてばっかりでたまるか! 「はいはいっ。」 マオは何だか嬉しそう。 完全に甘く見られてる!なんだと!あの余裕、何かおもしろくない! けど…コートを着てるマオを見るだけで微笑んじゃう。 私って甘いなぁ…。 しかし似合ってる。大人っぽくなったって言うより今までが幼すぎたって感じ。 人混みでもマオはくっきりと見えた。 ふぅー宿だぁ…。 ベッドに倒れ込むと何だか落ち着く。 どれだけマオと離れないように気を付けまくったか…。 コートでわかるって言っても人に呑まれたらさすがに無理。疲れた。 「さて問題です。今ここの人にもらったパンフレットの内容はいったい何?ヒントはイベントです。」 「はい!わかりません!」 「…ちょっとは考えてよ。」 「私がさぁ、わかるとでも思うの?イベント自体全然わからないわよ。」 「ごめん、ごめん。正解はお祭りでした!お祭りしてるみたいだよ、お祭り。」 お祭りってあの出店とかいっぱいあるお祭り!? 「だから人が多いのかぁ!」 「見に行くよね?」 「もちろん!」 「わん!」 ☆  ★  ☆  ★  ☆  ★ お店がいっぱい…。催しものもいっぱいだ…。 「ミル、離れちゃダメよ。」 「わん!」 「シェーラ、離れちゃダメだよ。」 「マオ…。」 「あははは。」 マオはいちいち…。 「ごめんってばぁ。」 別に怒ってないけど、頬に空気を溜めてみた。 「そんな怒んないのっ。」 指で突かれて頬の空気がプッと抜けた。 「あはは。」 「えへへ。」 マオと一緒にいると何でもないことがすっごく楽しい。 さっきからおもしろい大会がいちいち目に入って更に楽しい。早食い競争とか腕相撲大会とか…。 あっ!マオって弓得意だよね? 「マオ、的当て大会だって!あれ出てみたら?私、マオが射ってるの見てみたいなぁ…。」 助けてもらった時に弓使ってたけど実際射ってるところは見たことないし。 「弓かぁ……シェーラが言うなら…。」
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