3: Intimate friends and acquaintances

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あ、照れてる。 マオって照れると首触るよね。こういう癖がわかると楽しい。 「すいません。コレに出たいんですが…。」 「ちょうどさっき締め切ったとこだ。」 「お願い!ダメぇ?」 出た!マオの「ダメぇ?」!! 「…じゃぁコレに名前書いてー。」 「ありがとうっ。」 マオ…いっつもこれで乗り切ってるな…。 マオフェゼルタ・アシュレイ…? 「僕のフルネーム。」 あ、私ったら凝視してた…。これだけ見られてたら気付くわよね。 私、マオのフルネームすら知らなかった…。今考えたら、私ってマオのこと何も知らないじゃない…。 「まだ、知り合ってちょっとしか経たないんだから、お互いのこと全然知らなくて当然だよね。」 「へ?」 「ん?何でもないよ。客席の方に行っといて。」 「う、うん。ミル、行こっか。」 「わん。」 私、そんなに顔に出てたかな…。 えーっと席、席…。ここでいっか。 「ミル、おいで。」 膝をポンポンと叩いた。 「わんっ。」 「ただ今より的当て大会を開催しまーす!!」 締め切られてただけあって早い!本当にギリギリだったんだ…。 「まずはルール説明から!出場者には三十メートル先の的を狙っていただきます!打つ矢は三本!的は、中心が百点、その周りから九十点、七十…」 途中からボーッと聞き流していたらいつの間にか競技がスタートしていた。 きっとギリギリでエントリーしたからマオは最後ね…。 なんか他の人もすごいなぁ…。マオ、大丈夫かしら…。 あんなに離れたところからどうやって当てれるのかしら?私から見たら、あんな小さな的を当てれるってだけでもすごい。 「隣、いい?」 「はい!?」 「あ、ビックリさせちゃった?」 「い、いえ!どうぞ…。」 「ありがと。」 いかにも活発そうなショートヘアの女の子だ。人懐っこそうな顔してる。 「カワイイわんちゃんだね!」 「あ、ありがとうございます。」 「名前なんていうの?」 「ミル、です。」 「ミルちゃんかー。かぁわいー。」 「わん!」 「あなた、名前は?私はミーナ。」 「あ、シェーラです。」 「うん、よろしくねシェーラ。」 「よろしくお願いします…。」 隣座っただけでグイグイ話し掛けてくる…。 心臓、口から出そう…。 落ち着けシェーラ…!!
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