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「シェーラ、あたしがタメ口なんだからシェーラもタメ口でいいんだよ?固い固い。」
タメ口?固い?話し方のことかな?
「シェーラは何歳?」
「じゅ、十四歳。」
「一緒じゃん。じゃぁやっぱりタメ口で正解だね。」
「は、はい。いや、うん!」
「普段から敬語なの?」
「いや、そんなことないよ。」
「じゃぁ初対面には敬語系の人かー。」
何か…マオにも同じこと言われた気がする…。
「シェーラは誰かの応援?それともあたしみたいに見に来ただけ?」
「友達の応援よ。」
「じゃぁ友達が出てきたら教えて!あたしも応援する。」
「ありがとう。」
何か…もしかしたらミーナって話しやすいかも…。
「ラストの挑戦者!マオフェゼルタ・アシュレイ!」
あ!マオだ!!
「ってことはこの子?」
「そう!」
もう最後かぁ。思ったより早い。ミーナといたからかな?
「マオ!がんばれー!マオー!」
「がんばってー!!」
あっ!目が合った!気付いた気付いた。
自分のことじゃないのに緊張する…!
そのわりにマオは私に笑いかけてる…普通逆じゃない?
何処からともなく「あの子カワイイ」って聞こえた。
ウチのマオはカワイイのよー♪
声の方に耳を傾ける。
「弓とかやたら大きく見えるんだけどっ。」
「ちっちゃくてカワイイじゃん。十一、二歳かな?」
「それっぽい!」
初めて会ったとき私もそれぐらいだと思った…。
「マオ、すっごいカワイイって言われてんじゃん。」
「だね。まぁカワイイんだけど。」
「あはは、何だそれ。実際マオは何歳なの?」
「私と一緒で今年で十四歳。」
「嘘!?あ、マオに失礼か。」
「あはは。聞いてないから大丈夫。」
「弓が大きく見えるのはあたしだけ?」
「他の人が大きいからだよ!だって私、マオより背低いし…。」
「そうなの!?じゃぁ小さく見えて実は大きい子か…なるほど。」
「あ!射つよ!」
「お!!」
マオは他の人たちと違って、じっくり構えず軽く三本とも射った。
あんまり早く射ったからちゃんと見てなかった…。
「なんと真ん中に当たりました!!真ん中に一本!九十点に一本!七十五点に一本!合計二六五点!!」
いっきに歓声が沸き上がる。
え、マオってすごい…。すごい…。すごい…!!
「や、やったぁ!!マオすごいよ!」
「マオすごすぎない!?」
「わん!!わん!!」
マオってそんなにすごい子だったんだ…。
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