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☆ ★ ☆ ★ ☆ ★
会場の外で待ってたらしばらくしてマオの姿が見えた。
「ただいま。」
「お帰り!すごいよマオ!!」
「わん!」
「そうかな…。」
「すごいよすごいよ!!あんなに軽く真ん中当てちゃうなんて!!」
首に手を持っていくマオ。
何て答えればいいかわからないみたいで、言い出そうとしては口を閉じて言い出そうとしては口を閉じる。
「……ありがと。」
消えそうな声で呟いた。
「すごかったよ!」
「あ、君は確かシェーラの横に座ってたね。」
「うん。ミーナよ。よろしくね。」
「改めて、マオだよ。よろしく。」
ミルとマオ以外の友達…。私でも出来た…。
「シェーラも何か出てみたら?」
「え?」
「けっこう楽しいよ。それに、これだけで5万ももらえた。」
「5万!?すご…。」
ごめん…価値がわからない…。
「ん?あ、私これ出たい!」
剣術なら!
「剣術大会…。うーん…危ないよって言いたいところだけどシェーラの実力なら優勝できるかもね。」
「え!?シェーラ強いの!?」
「人は見た目によらないわよー。」
「よし!」
いざ、出陣!
「お嬢ちゃんには危険だよ。」
何それ!?
受付のおじさんと睨めっこしたけどこれじゃ拉致があかない。
しょうがないなぁ…。
シェーラにあんなこと言ってすごく失敗したと思った。
「シェーラ、大丈夫かなぁ…。」
「大丈夫よー。」
「何かさー…身体大きい人ばっかりじゃない…?」
「それは…。」
「くぅん…。」
心配なんてどころじゃない。
シェーラ…怪我とかしたらどうしよう…。
「あんな強引にエントリーしたんだから狙うは優勝でしょ!」
「まぁ…寸止めなんてそうそう出来るもんじゃないよね。」
「まさかあの剣抜いちゃうとはねぇ…。」
おじさんに切り掛かっかと思ったら飛んでたハエが真っ二つだった。何よりその後の笑顔が恐すぎる。
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