第3章

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「1-Aの実行委員になりました、早瀬瑞希です。不慣れな点もありますが、よろしくお願いします。」 まばらに起こる拍手。 放課後、私は委員会で自己紹介をしていた。 今日は顔合わせと、仕事の大まかな内容説明だけらしい。 次は昂祐が自己紹介をする。 「同じく1-Aの実行委員、橋本昂祐です。お願いします。」 隣に座っていた女の子たちがこっちを見て、ひそひそ話している。 私は、あぁまたか、と思った。 世間一般的に見れば“イケメン”の部類に入るらしい昂祐は、モテる。 ずっと昔からその顔を見続けた私は、かっこいいと思ったことすらない。 「…ねえ。隣の女の子たち昂祐のこと見て多分かっこいいって言ってるよ。」 「まじで?さすが俺」 …こういう態度だからだ。
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