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「マコト?どこからその情報を?」
リリスも問いかける。
「一体、いつの間にそんな事を調べた?」
リサも同様のようだな。
「俺の特殊な力ってのはリリスもリサも知ってるな?」
俺は”説明は面倒だ”って空気を前面に出しつつ、それでも簡単な説明はする。
リリスもリサも頷く。
「リリスもリサも以前一瞬だけ会った事のある、あの冗談みたいな髪型の姉ちゃんだけど、覚えてるか?あの姉ちゃんから貰った力の一つに、世界中の知識ってのがあるんだな」
リリスもリサもルディアを頭の中で思い浮かべて、ジト汗をかいている。
でも、紹介した肩書きがその俺の力の存在を認めざるを得ないことも理解している。
マルスもアーシェも理解不能な会話に疑問符を投げかけている。
何者だ?その冗談みたいな髪型の姉ちゃんとやらは?
大体、世界中の知識って何だ?
そんな疑問かな。
「リリス、リサ、二人には今の俺の力に関する話が本当であることを証人となって欲しい」
そう言うと二人はマルスとアーシェに向かって頷いた。
マルスとアーシェは、取り合えず、嘘ではないとは理解したようだが…
疑問は一杯だろうな。
「当然ながら、力の証明は簡単だ。未だ拡げていないその報告書の山。下から10ページ目を俺に見えない位置で広げてみるといい」
そう言って俺は報告書とは逆の方向を向き、目を瞑る。
アーシェ、リリス、リサはマルスの後に行って、拡げた報告書を見る。
「いいか?報告書の最初の一行を読み上げて」
俺がそう言うと、マルスが読み上げる。
それをそのまま『ライブラリ』の検索キーワードに入れて検索開始。
すぐさまヒット。
二行目以降をスラスラ話してやると全て一致。
それにはマルス達も、驚くしかない。
しかし、マルス達も驚きつつも復活は早い。
さすがにビックリ箱な俺の話題は乱発したのか既に驚きに慣れてしまったようだ。
「まぁこんな感じで、書類も含めて知識は探せるものさ。で、コレで探すと、さっきの図形。魔法陣と言うが、あれも探せるわけで、現存する書籍で言うと、ガルドリア連邦国の国立図書館の重要書籍室にある奴だけなんだ」
その言葉に皆納得。
しかし、リサは違う。
魔法を行使する機会が多いだけに、魔法陣に興味を持つ。
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