10.内政手術

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さっきの卵を一つずつリリスとリサに持たせる。 「卵を投げてみ…」 言われてリリスは投げると、卵は銅像に当たり、中のインクが銅像に広がる。 「うふっ」 そのリリスの呟きを聞きながら、リサも投げてみる。 ぶつけた銅像がどんどんインクまみれになっていくと、リサも同じ感想だった。 俺はそのまま3つずつ卵をリリスとリサに渡すと、二人は一心不乱に投げ続けた。 俺は銅像を消し、二人に問いかける。 「どうだ?」 その問いにリリスは「最高ですわ…」と答え「た…たまらん」とリサは答えた。 若干俺が引いたのは内緒。 「意外と、これって馬鹿にできないだろ?」 その言葉に頷く二人。 充分ストレス発散できたようだ。 「この卵を何色かのインクで作って、会場に配布しておくと…」 そこまで言うと、状況を想像できてしまった3人は… 不気味な笑いを堪えることは出来ず… ブラックリリス ブラックリサ ブラックマコト 勢揃いのなんとも濃い瘴気が立ち込めていた。 「マコト…どれくらいで用意できます?」 ブラックリサはブラックマコトに問いかける。 「この芝生を改良して良ければ、時間当たり五千個って辺りかな」 俺の回答に、ブラックリリスが乗っかる。 「では、十万個用意して、会場に置きましょう」 腹黒夫婦の暗躍により、国民のウサ晴らしは企画され、誰にも気付かれる事無く進められた。
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