862人が本棚に入れています
本棚に追加
2日後
国王と王妃は国民広場の演台の上に居た。
目の前には国民が有象無象とおり、国民席が3人区切りで分けられていて、通路になっているので、そこを通って今の席に着いているのだ。
ただ、国民は、自分達から搾取を続けた罪人が居ないことに落胆と憤慨を示しており、ちょっとした騒ぎになっている。
俺は、ゆっくりと演台を進むと、篭手に魔力を流す。
(風、拡声、レベル7)
「静まれ!!!」
俺の拡声魔法で、国民が静まる。
国王が何を言い出すのか?それが気になる。
なので、国民も静かになる。
「ありがとう。では、これより公開罪状通知を行う。それにあたり、ルールを設ける。これは厳守して欲しい。」
俺はそう言うと、国民を見渡す。
「まず、罪人には、きちんとした刑罰を用意しているので、私刑は禁止とする」
至って普通の事を話しているので、国民も納得する。
「続いて、諸君らの足元には、少なくとも20個の卵が置いてある。割らないように注意してくれ。使い方は後で理由と共に説明する」
ここで、国民は一つの疑問が生まれる。
一体この卵は何なんだ?と。
「今回、即位に当たって、私は国を纏める立場に居る者の不正・腐敗を無くす事を最初に行うことにした。その為、今回20人の罪人を捕らえるに至った」
その言葉に国民はざわめきはじめる。
20人も不正を行っていた者が居た。
そんな事実をどう受け止めて良いのか?
その悩みがざわめきとなる。
最初のコメントを投稿しよう!