唯一無二。

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***** 俺の腕の中で眠る藍那の顔には涙のあとが残っていて。 苛立ちばかりが募る。 ストーカーにたいしてももちろんだけど、不甲斐ない自分にたいしても。 何かあったのに。 俺にも甘えない、頼らない藍那を見て。 ムカついて。 頼ってほしくて。 でもうまく言えなくて、脅すようなこといって。 怖い思いした藍那に、もっと辛い思いさせた。 ストーカーから助け出せなかったし。 腹のアザ、大分痛そうだ。 早くなおんねーかな。 見てられない。 絶対に許さない。 藍那が、傷付いたんだ。 犯人見つけ出してやる。 だから、それまでは。 俺のそばで守られていて。 絶対に守るから。 *****
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