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そうして食べ終えて。
服を着替えた。
ら。
「おい、これ被れ」
投げられたのはキャップ。
「ん、でも。」
「いいから、顔見えねーようにしとけ。」
「ーーうん。」
深くキャップを被る。
「あー、と。」
「ん?」
「髪、似合ってる」
そうだ。
昨日色々あったから、京太の感想聞いてなかった。
「良かった」
思わず笑みがこぼれる。
すると。
「ん、京太っ」
いきなり首筋に顔を埋めたかと思うと。
チクリ、痛みが走った。
「え、何?」
するとペロリと唇をなめて。
堂々一言。
「俺のって証。ごちそーさん」
「う、ぁ」
なんてことしてくれたんだ。
鏡で確認すると、ギリギリ服で隠れてる。
けど動くと微かに見える。
「ーー・・・ハズイ。」
「いいだろ別に。
誰のものかわかるし。ストーカーに手出しする余地ねーこと教えてやんないとだし。」
う。
ストーカー対策だと、私のこと考えてくれたってことで。
怒るに怒れない。
でも。
「お姉さんたちに怒られても知らない」
せいぜい絞られちゃえ。
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