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「っ、それより」
「ん?なに?」
「京太の嘘つきっ」
「はぁ!?」
私は京太の顔を睨む。
「ずっと、そばにいるって言ったのに!」
「だからいるだろっ!?」
「怪我しないでって、言ったでしょ!?」
ハサミが降り下ろされる時。
どれだけ怖かったか。
「京太が、いないと、暗いのっ」
涙が、溢れる。
両目から溢れて、京太の顔がぼやける。
「暗くて、怖いのっ
息できなくっなるの、
生きてるのか、死んでるのか、わか、ないっ
お願いだからっ怪我しないでよ。
京太の、隣が、私の居場所、なのっ」
そう言って。
京太の胸を叩くと。
京太の顔が笑った。
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