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…それから皆と歌い始めてどれ位経っただろうか。
最初歌ってる内は何とかなったが…もう目を開けてるのも辛く…それから暫く歌わずにぼーっとしてたら、いつの間にか寝てしまってた。
そしてふと、目が覚める。
あ…いつの間にか寝ちまったのか……?頭に柔らかい感触が……何だろ?と思い、見上げて状況を理解し固まった。
…葵ちゃんに膝枕されてる。
俺が動いた事により気付いたのか葵ちゃんが下を向き、目が合う。
……状況が状況だけに俺は言葉が出ない。すると
葵「あっ…起きた。いきなり寝たからびっくりしました…本当、先輩はいつも寝てますよね…」
と、少し苦笑いで…………何か頭撫でられてた。すると今度は
葵「いきなり横になったと思ったら膝に来たんで最初びっくりしたけど…気持ち良さそうに寝てたからそのまま膝枕してました……先輩の寝顔かわいかったですよ♪」
…と笑いながらと言われたからだと思う。
俺は…手を伸ばしてた。
葵「…?」
俺が伸ばす手を見て首を傾げる。俺は…まず髪を触る。
葵「…先輩?」
…続いて頬に手を置く。
俺のしようとしてる事に気付いたのか驚いていたのか…葵ちゃんは少し顔を赤らめ目を泳がせる。
葵「あの…せんぱ…」
喋ろうとするのを指で押さえる。
本当に…この時の俺はどうかしてた。
もう顔が真っ赤になってる葵ちゃんの顎に手をやり…ゆっくりと……顔を近付けていった…。
琢磨達の目の前で。
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