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その場で立ち止まり話し出す二人…何を話してるのか全く聞こえない。
様子を見てる限りだと…カップルの様に見えて仕方ない…。
少し困惑していると…イケメンは葵ちゃんに大きな袋を差し出すと、リボンをほどかせる。
それをイケメンは…頭の後ろをかきながら何かを呟いて…袋からソレを取り出すと葵ちゃんに渡す。
その袋の中身は…
…○ーさんのぬいぐるみだった。
正直な話…鼻で笑ってしまった。ぬいぐるみかよ!!他に何かあんだろ!!思ったが…大きさからして、かなり高い品物なのが分かる。しかしながらイケメンと○ーさんって意外と似合うんだな…。
つかさ…さっきから周りの注目の的になってるの気付いてるのか?おばさんとか立ち見してヒソヒソ話してるし…。
イケメンはともかく、葵ちゃんは…凄く恥ずかしそうだ。…いや…あれは喜んでるのか?……○ーさんチョイスも葵ちゃん好きだからなんだろうな……!!
俺は慌てて顔を隠した。葵ちゃんがこっちを見た様な気がしたから。
少ししてまた覗いてみると…いつの間にか二人いなくなってた。
その後が気になったが…わざわざ後を追う必要もない…………見せ付けられた感たっぷりだったし…気付いたら溜め息が出てた。
参った。彼氏いると思ってなかった。
そして…葵ちゃんを本当に好きになってた事にも今更ながら気付いてしまった…。
プレゼントを渡す事も出来ずに、やりきれない気持ちのまま俺は家に帰ったのだった。
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