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修行は2年続いた。
予定では3年間は修行をするつもりだったが、ルトの成長スピードが早かったため、まるまる1年も省くことができた。
そして、今日はルトがこの島を旅立つ日。
実戦経験がないため、島の外へ出るとルトが言い始めたのだった。
「ルト、起きるんじゃ!」
イグネが大きな声でルトを起こした。
「ん~、、おはよー。もう朝か」
「そうじゃ、ベルの墓参りに行ったら船でこの島ともお別れじゃよ。しばらくは帰ってきちゃだめじゃぞ。まあ、無理はせんようにな。なにかあったらすぐに連絡してくれ」
イグネは寂しさを隠しながら言った。
「そうだね。じっちゃん!墓参り行って来るから、朝飯用意しといてよ!じっちゃんの飯もしばらくは食べれなくなるしね!」
ルトは寂しさももちろんあったが、旅立ちのわくわくした気持ちもあった。
「ほっほっほ。ついでに昼飯も作ってやろう」
「ありがとう!じゃ、墓参り行って来るね!」
ルトは玄関を出て、ベルの墓石があるところへ向かった。
そしてベルの墓の前に着くと、ルトは墓石に向かって話しかけた。
「母さん。俺、少しは強くなったよ。でももっと強くなりたいんだ。大切な人が傷つかない…いや、誰も傷つかない平和な世界にしたい。そのためにはやっぱり強くならなくちゃね!だから、そのために…外の世界に行ってみようと思う。旅をして、自分なりに強くなってくる。身も、心も。あ、そうそう、まずは母さんの作った研究書を見て回復薬を作れる人探してみる!それじゃ…しばらくは、さようなら!!!」
ルトはいつも元気だが、やはり母親が死んだという悲しみは心に深い傷を負わせていた。
ルトは走って、家に向かった。
「ただいま!」
「おぉ、早かったのぅ。朝飯はカツカレーじゃ!これで勝負時も勝つじゃろうな。ほっほっほ」
カツカレーはルトの大好物であった。
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