第2話「修行」

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「これも持って行くといいじゃろう」 イグネが差し出したのは、赤い石だった。 「綺麗な石だねぇ。なにかに使えるの?」 石を見ながらルトが聞いた。 「それはパワーストーンと言ってな、魔力を高めてくれるんじゃ。所持しているだけでも効果があるが、ピンチになったとき、その石がすごい力を与えてくれる。だが、自分に合った性質の物じゃなきゃ、そこまで大きな力は与えてくれん。まあ、その自分に合った性質の物を見つけるのが大変なんじゃがな」 「ありがとう!!助かるよ、じっちゃん。じゃあ、もう行くね!」 「わしも港までついて行くわい!」 「わかった!」 2人は家を出て、港まで向かった。 港には島びとたちが来てくれていた。 「みんな…来てくれたんだね!」 「あったりまえじゃねーかルト!にしてもまだ14歳なのに島を出るなんて勇敢だな!」 ルトのお兄さん的な存在の、ハワードが言った。 「ハワードさん!俺がんばってくるよ!!」 ハワードは働き者で、島のみんなからも好かれていた。 「あ、そうだルト。クオーツって…知ってるか?」 ハワードが少し小声になって言った。 「クオーツ?」 ルトも少し小声になる。 「ああ、クオーツ。最近この島にも噂が流れてきたんだけどよ、そのクオーツっての、パワーストーンの何倍ものエネルギー源になるらしいぜ。本物は世界に1つしかないとかなんとか。まあ俺が知ってんのはこれくらいだ。あとは自分で確かめてみな!」 ハワードがルトにこぶしを突き出した。 「いい情報ありがとう!それは手に入れなきゃね。ははは」 ルトが嬉しそうに笑った。 「よし、行ってこい!!!」「頑張るんじゃぞ!!!」「行ってらっしゃい!!!ルト!」 ハワード、イグネ、島のみんなが手を振って言った。 「うん!行ってくる!じっちゃん、ハワードさん、島のみんな!行ってきます!!!」 ルトは一番近いジャデン島という島に向かった。
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