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「ここがジャデン島か~」
ルトはジャデン島についた。
この島の案内人がルトに近づいてきた。
「ようこそ!ジャデン島へ。私はこの島の案内を務めています。なにか聞いておきたいことなどはございますか?」
ルトは回復系の錬金術師を探していると伝えた。
「回復系の錬金術師ならすごい方がいらっしゃいますよ!ここから北東へ少し行けば、その方の自宅があります」
「ありがとう。助かりました!」
ルトは軽く会釈した。
「ちなみにこの島の北部には、この島の半分を占めている大きな森があります。その森は大変危険ですので十分気をつけてくださいね!」
ルトがなぜ危険なのか尋ねると、どうやら武装した盗賊の棲家になっているらしい。
ルトは案内人にもう一度お礼を言って、北東へ向かって歩き出した。
少し進んだところで、家がたくさん集まった村のようなところに来た。
ルトは近くを歩いていた人に錬金術師の家はどこか尋ねた。
「すみません。ここらへんに回復に詳しい錬金術師さんの家はありますか?」
「ん、レアちゃんのことかい?」
「レアちゃん?」
「そう、レアちゃんはこの村で一番治療が得意なんだ。ちょうど君くらいの年の子でね。8歳くらいで両親を亡くしてしまって、最初はお母さんとお父さんを生き返らすんだ!って言って回復薬の勉強をし始めたんだ。今ではみんなのお医者さんみたいなもんだよ。」
「僕と同じくらいの歳なのか~。うん、早く会ってみたい!」
「さっき回復薬の材料集めって言って森に行ったみたいだよ。森は危険だから待っていたほうがいい。あの子はとっても強いから大丈夫だけど、君はあんまり強そうじゃないし」
村人がクスクスと笑いながらルトをばかにすると、ルトは笑顔でこう返した。
「大丈夫。こう見えて修行はたくさんしたから!おじさん、ありがとう!森にいってくる!!!」
「おい、君ー!本当に危ないぞーー!」
村人が止めようとしているのを無視して、ルトは森のある方向へ走っていった。
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