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森の中はさまざまな植物が生えていて、空を見上げると少し大きめの鳥が飛んでいたりもする。
このジャングルのような森をルトは歩いていた。
「うーん、レアさんどこにいるんだろーー。全然見つかんないや。」
ちょうどその時、森のもっと奥のほうから、女の子の悲鳴のような声が聞こえた。
「レアさんかもしれない!!」
ルトはそう言って、悲鳴が聞こえたほうに走りだした。
そのとき、レアは10人の盗賊たちに囲まれていた。
「お嬢ちゃん、急に悲鳴なんかあげるなよ。どうせ誰も助けにこないぜ!ヒェヒェヒェ~~~」
「1,2,3,4…10人いるわ!まさか、こんな大勢に囲まれてしまうなんて!一体どうしたら…」
「さあ、お前が持ってるもの全部こっちによこしな!!!さもないと…」
盗賊が一歩近づいた、ちょうどそのとき。
ボカッッ
鈍い音と共に盗賊が倒れた。
「ルト・クラウザー参上!やい、盗賊たち!その女の子から離れろ!!」
「な、なんだこのガキッ!!殺されたいのか!!!」
盗賊たちが一斉にルトを倒しにかかってきた。
ドカッ!バキッ!!ドン!!
ルトは護身用に持ってきた剣も使わずに次々と盗賊をやっつけていった。
だが、盗賊もバカではない。
一人の盗賊がレアを人質にとったのだった。
「そこまでだ、糞ガキ!少しでも動いたらこの女の首が吹き飛ぶぜ?」
ルトはピタッと体の動きを止め、こう言った。
「レアさん、安心して!今助けます!!」
レアは固唾を呑んだ。
「助けるって…。どうやって?」
盗賊はニヤッとしながら言った。
「バカめ、動いたらこの女は死ぬ。もう助けることはできん!!」
「よく見ておけ盗賊…。俺の能力は、火炎能力!!!」
『第一の術 フレイムリース!!!』
ルトの手から炎のレーザーのようなものが出た。
その炎は盗賊に直撃した。
「ぐわぁああ」
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