夢は願望をあらわす鏡

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指先がふれた瞬間、規則正しい波紋がひろがった。細い指は抵抗なくかがみの中へと飲み込まれていく。 男性もその後ろからうでをのばし、当たり前のようにつっこむ。そのまま身体ごとかがみの中へ入っていった。 「どこにするかなー」 大翔は水鏡と闇しかない空間をしばらく歩きまわった。 誰が名付けたのか、ここは夢帰りの(ゆめがえりのま)という名称で呼ばれている。
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