夢は願望をあらわす鏡

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しかしその低いバリトンは、間違いようもなく大人の男性のそれだった。 目深にフードをかぶっており、表情まではよみとれない。 「――私はトリス。潜在意識です」 とつぜん胸元のあたりが緑色の光につつまれた。それはうすい板のような形状にへんかし、文字がうかびあがる。 「あなたの名前も教えていただけますか?」 《あ》から《ん》までの日本語、カタカナ、漢字、数字、記号、削除、変換、決定とかかれたキー。
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